4miniエイプのDIYカスタムと5匹の愛猫ブログ 『いらん物を作るライダー』猫まみれの日々。
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五日目になったエイプエンジンNSR。
本日の作業は左手集合スイッチ取り付けとキャブレターセットアップ。
のつもりだったが、よく見るとナンバーがタイラップ吊り下げ。
しかも斜めだし(笑)
これじゃいつナンバーが旅立つかわからないので、余り材の3mmアルミ板でナンバーステーを急遽作成。
簡単に二ヶ所曲げにしてナンバーと接続用の穴4つ。
これでナンバーはOKと思ったら、NSRのテールランプにはリフレクターが一緒になっていなかった。
ナンバーの下には保安部品のリフレクターも付けられるようにした。
こんなことで青い人から人気を集めてもしょうがないからね(笑)
左集合スイッチはそまゴン氏にやってもらうが、使いたい希望として渡されたプッシュキャンセル式の集合スイッチはあまりに違う配線構成の為に苦戦気味。
私自身も見てみたが何がなんだか(笑)
エイプ純正のクラッチレバーが一緒になった集合スイッチがあったのでそちらを取り付ける事にした。
簡単な配線加工と接続カプラーの変更で使用できるようにしてもらう。
ヘッドライトの配線は特に問題が無かったが、取り回しの問題で長さがまるで足りなかったので、余った同色線で同じカプラーの延長配線を作ってもらった。
エンジンを始動して灯火類のテストをするとストップランプと尾灯、左後ろウィンカーがつかない。
右ウィンカーはついたし、ライトもハイ側だけは点灯。
ああ、わかった。
球切れでしょうねって事で、ランプカバーを外してちゃんと点灯するウィンカーの球を入れ換えてみると左もちゃんと点灯。
はい、球切れ確定(笑)
ストップランプはなんと電球が入っていない(笑)
そりゃつくわけがないわ。
電球を替えたら灯火類は全てOKが出た。
リアはレーシングスタンドで上げていたのでチェーングリスを吹こうとするとなんとリアタイヤがスムーズに回らない。
リアブレーキの引きずりにも似たような感触なので一応見てみたが、ピンスライドが固まっている。
これか?と思い、ブレーキパッドを外す為にピンを抜いたがパッドが外れない罠(笑)
キャリパーのピストンを戻してパッドを見ると一ヵ所だけ減らずに残っている盛り上がりが左右どちらにもある。
ああ、もうこんなの見ちゃうと見なかった事に出来ないよ(笑)
ピンスライドもグリースが乾燥して固まっている。
清掃して錆びて僅かにデコボコになっているピンは棒ヤスリで痩せさせない程度にコシコシ。
グリスアップするとピンスライドの上でリアキャリパーがきちんと動く。
ホイールも2stエンジン時代のオイル汚れでベタベタorz
ホイール清掃もしてやる。
ホイールに入るカラーもダストシールにグリスを入れる。
チェーンをかける前にタイヤを回すとかなり滑らかに回り、止めないといつまでも回っているくらいで、メンテナンスされたホイールならこれくらいで正常。
こるがチェーン調整もしてリアキャリパーも元に戻すとリア回りは良い感じになったはずなのに依然としてリアホイールの回転は渋くなる。
エンジンはミッション動作の確認の時に確かにスムーズだった。
悩みながらもチェーンのラインを目で追っていると!
見つけた!
左エンジンカバーのフロントスプロケット周辺に微かに付いている光る鉄分!!!
カバーを覗き込んだ瞬間、全てを理解した。
フロントスプロケットを固定しているボルトの頭がエンジンカバーの内側に擦れている。
渡されてなんの疑問も感じずに取り付けていたフロントスプロケットとそのボルト。
私は以前、NS-1を所有していた事もあり、NSRエンジンの全バラも経験済みなので双方の部品構造の相違点を考えたらわかった。
エイプエンジンの左カバーの内側にはスプロケットの辺りにNSRエンジンカバーには無い丸い出っ張りがある。
ミニバイクであるエイプのフロントスプロケットはとても簡単な二本のボルトで止められているが、もう少し排気量の大きなバイクでは回り止めの曲げるワッシャーなどがある。
ミニバイクには回り止めになるものが無いため、仮に緩んだとしてもボルトが抜けないようにする為のストッパーとしての機能的な役割がある部位なのだ。
渡されたそのボルトはNSRの2stエンジンでスプロケットを止めていたボルトで、頭の高さが高い。
エイプエンジンならカバーに当たらない高さのボルトが付いていたはず。
NSRエンジンで見馴れていたスプロケットボルトであった事とmyエイプで最近はスプロケット交換をしていない事、渡されたボルトの微妙な違いに気付けなかった。
カバーの内側の丸い出っ張りに滑るようにスプロケットボルトが引きずっていた重さだった。
今にして思えば、確かに左エンジンカバーを取り付けた後でホイールが回らなかった。
カバーに当たらずにスプロケットを止められる適当なボルトがストックに見つからない為、試しにエンジンカバーを固定している5本のボルトのうち、うしろ側3本を抜いてリアタイヤを回してみるとスムーズに回る事が確認できた。
外装もホイールもフレームも簡単ではあるが、磨いて少し綺麗に光ったエイプエンジンNSR。
各部に注油して試走もしてようやく実走可能になりました。
エンジンばらし、部品クリーニング、精査1日。
エンジン組み上げ1日。
エンジン初載せ1日。
エンジントラブル解消組み直し3日。
車体、配線、キャブセットアップ1日。
合計、丸1週間もかけ加工の嵐でした。
いや~疲れた。
本当に疲れました(笑)
それでもトラブルは出しきったはずなので安心という安堵感で一杯。
あとは洗車、日々の点検、ボルトナットの緩み&増し絞め確認(ボルトが緩んでなければそれ以上回さなくて良し)、エンジン慣らし、キャブレターセットアップ再確認、キャブレタードレンホース取り回し&固定、エンジンブリーザーホース取り付け、アッパーカウルフレームステー新設、メーター&ケーブル、プラグ交換。
結構、やることあるな(笑)
一つ一つ楽しみながら、育てるくらいのつもりでやらなきゃだね。
オイルやガスケットは当然、新品だから大丈夫。
じゃあとはN氏よろしく(^-^)ゞ
本日の作業は左手集合スイッチ取り付けとキャブレターセットアップ。
のつもりだったが、よく見るとナンバーがタイラップ吊り下げ。
しかも斜めだし(笑)
これじゃいつナンバーが旅立つかわからないので、余り材の3mmアルミ板でナンバーステーを急遽作成。
簡単に二ヶ所曲げにしてナンバーと接続用の穴4つ。
これでナンバーはOKと思ったら、NSRのテールランプにはリフレクターが一緒になっていなかった。
ナンバーの下には保安部品のリフレクターも付けられるようにした。
こんなことで青い人から人気を集めてもしょうがないからね(笑)
左集合スイッチはそまゴン氏にやってもらうが、使いたい希望として渡されたプッシュキャンセル式の集合スイッチはあまりに違う配線構成の為に苦戦気味。
私自身も見てみたが何がなんだか(笑)
エイプ純正のクラッチレバーが一緒になった集合スイッチがあったのでそちらを取り付ける事にした。
簡単な配線加工と接続カプラーの変更で使用できるようにしてもらう。
ヘッドライトの配線は特に問題が無かったが、取り回しの問題で長さがまるで足りなかったので、余った同色線で同じカプラーの延長配線を作ってもらった。
エンジンを始動して灯火類のテストをするとストップランプと尾灯、左後ろウィンカーがつかない。
右ウィンカーはついたし、ライトもハイ側だけは点灯。
ああ、わかった。
球切れでしょうねって事で、ランプカバーを外してちゃんと点灯するウィンカーの球を入れ換えてみると左もちゃんと点灯。
はい、球切れ確定(笑)
ストップランプはなんと電球が入っていない(笑)
そりゃつくわけがないわ。
電球を替えたら灯火類は全てOKが出た。
リアはレーシングスタンドで上げていたのでチェーングリスを吹こうとするとなんとリアタイヤがスムーズに回らない。
リアブレーキの引きずりにも似たような感触なので一応見てみたが、ピンスライドが固まっている。
これか?と思い、ブレーキパッドを外す為にピンを抜いたがパッドが外れない罠(笑)
キャリパーのピストンを戻してパッドを見ると一ヵ所だけ減らずに残っている盛り上がりが左右どちらにもある。
ああ、もうこんなの見ちゃうと見なかった事に出来ないよ(笑)
ピンスライドもグリースが乾燥して固まっている。
清掃して錆びて僅かにデコボコになっているピンは棒ヤスリで痩せさせない程度にコシコシ。
グリスアップするとピンスライドの上でリアキャリパーがきちんと動く。
ホイールも2stエンジン時代のオイル汚れでベタベタorz
ホイール清掃もしてやる。
ホイールに入るカラーもダストシールにグリスを入れる。
チェーンをかける前にタイヤを回すとかなり滑らかに回り、止めないといつまでも回っているくらいで、メンテナンスされたホイールならこれくらいで正常。
こるがチェーン調整もしてリアキャリパーも元に戻すとリア回りは良い感じになったはずなのに依然としてリアホイールの回転は渋くなる。
エンジンはミッション動作の確認の時に確かにスムーズだった。
悩みながらもチェーンのラインを目で追っていると!
見つけた!
左エンジンカバーのフロントスプロケット周辺に微かに付いている光る鉄分!!!
カバーを覗き込んだ瞬間、全てを理解した。
フロントスプロケットを固定しているボルトの頭がエンジンカバーの内側に擦れている。
渡されてなんの疑問も感じずに取り付けていたフロントスプロケットとそのボルト。
私は以前、NS-1を所有していた事もあり、NSRエンジンの全バラも経験済みなので双方の部品構造の相違点を考えたらわかった。
エイプエンジンの左カバーの内側にはスプロケットの辺りにNSRエンジンカバーには無い丸い出っ張りがある。
ミニバイクであるエイプのフロントスプロケットはとても簡単な二本のボルトで止められているが、もう少し排気量の大きなバイクでは回り止めの曲げるワッシャーなどがある。
ミニバイクには回り止めになるものが無いため、仮に緩んだとしてもボルトが抜けないようにする為のストッパーとしての機能的な役割がある部位なのだ。
渡されたそのボルトはNSRの2stエンジンでスプロケットを止めていたボルトで、頭の高さが高い。
エイプエンジンならカバーに当たらない高さのボルトが付いていたはず。
NSRエンジンで見馴れていたスプロケットボルトであった事とmyエイプで最近はスプロケット交換をしていない事、渡されたボルトの微妙な違いに気付けなかった。
カバーの内側の丸い出っ張りに滑るようにスプロケットボルトが引きずっていた重さだった。
今にして思えば、確かに左エンジンカバーを取り付けた後でホイールが回らなかった。
カバーに当たらずにスプロケットを止められる適当なボルトがストックに見つからない為、試しにエンジンカバーを固定している5本のボルトのうち、うしろ側3本を抜いてリアタイヤを回してみるとスムーズに回る事が確認できた。
外装もホイールもフレームも簡単ではあるが、磨いて少し綺麗に光ったエイプエンジンNSR。
各部に注油して試走もしてようやく実走可能になりました。
エンジンばらし、部品クリーニング、精査1日。
エンジン組み上げ1日。
エンジン初載せ1日。
エンジントラブル解消組み直し3日。
車体、配線、キャブセットアップ1日。
合計、丸1週間もかけ加工の嵐でした。
いや~疲れた。
本当に疲れました(笑)
それでもトラブルは出しきったはずなので安心という安堵感で一杯。
あとは洗車、日々の点検、ボルトナットの緩み&増し絞め確認(ボルトが緩んでなければそれ以上回さなくて良し)、エンジン慣らし、キャブレターセットアップ再確認、キャブレタードレンホース取り回し&固定、エンジンブリーザーホース取り付け、アッパーカウルフレームステー新設、メーター&ケーブル、プラグ交換。
結構、やることあるな(笑)
一つ一つ楽しみながら、育てるくらいのつもりでやらなきゃだね。
オイルやガスケットは当然、新品だから大丈夫。
じゃあとはN氏よろしく(^-^)ゞ
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まずは今日の毛玉(笑)
ついに四日目になってしまったエイプエンジンNSR。
再度、エンジン分解。
キックギアスピンドルの対策品は問題なく稼働していた。
ケース干渉が狙い通りに避けられているかどうかの効果はメタルスラッジの発生が止まった事で分かる。
干渉で生じていた反響音も同時に止まっていた。
が、昨日の最後にエンジンに火を入れてみたところ、まだ僅かに別の音が確認できた。
大きな異音に紛れていたのが聞き取れるようになったという事のようだ。
動いてはいるが何らかの抵抗があるようなアイドリングからのエンジン停止と同時に聞こえる小さな異音に正常なエンジンとの差異を感じる。
動く事に抵抗が加わっているような症状は最初からあったが、これもどこが原因なのかは見つけられずにいた。
同じエンジンを何日もバラしては組み立てるなど普通プロならあり得ない、あってはならない事。
今は元プロでプライベートとはいえ、引き受けた責任がある。
その自分の中の意地とプライドが連日の作業を支えていた。
日を置かず作業していた事が解決の道筋を与えてくれた。
シリンダーヘッドを組むとバルブとロッカーアームのアジャスター間でタペット調整を必ず毎回見ていた。
調整しなくともアジャスターを緩めずにしておけば、カムシャフトホルダーをそのまま乗せて組むだけでもタペット調整は分解前のクリアランスに近い数値になるのが普通だが、一度だけ何故か数ミリという単位になった。
シリンダーとシリンダーヘッドを貫通するスタッドボルトを20ニュートンという規定トルクで締め付けたあとは、一度タペットのアジャスターを緩ませカムシャフトが抵抗なく回るかの手動確認もしていたから、仮にガタツキや絞めすぎによる引きずりがあれば異常を見つけられたはずだった。
特に異常はなくスムーズにカムシャフトは回転したのを見た後にタペット調整したにもかかわらず、分解していないアジャスターのタペット調整がミリ単位で変わるなど有り得ないはずで記憶に強く残っていた。
純正カムシャフトならタペット調整の数値は通常サービスマニュアル記載の0.05。
今回のエンジンはヨシムラST-1カムシャフトなので0.1をシックネスゲージで。
そう、5/100ミリや1/10ミリが1.5ミリになど普通はならない。
今日もそのようにカムシャフトホルダーを載せ、4つのナットを絞めると何故か今度はカムシャフトがシリンダーヘッドとカムシャフトホルダーに挟まれて動かない。
少しずつ角度法で対角均等に緩めていくと固定されてしまったカムシャフトが開放されたのは、なんとスタッドボルトのナットが完全に緩んだあたりになった為、カムシャフトホルダーに異常があると判明した。
どんな理屈でタペット調整が狂ったのかは考えてみたが分からない。
しかし、予備部品のカムシャフトホルダーに交換して組み付けてみると大きな異常は無かったがバリが原因の引きずりがあった。
そこで正常なカムシャフトホルダーをST-1のカム山に合わせ、クリアランスを設ける為の削り加工を施した。
ついでにオイルライン通路自体も整えて供給口も加工、バリ取りの処理を追加した。
改めて組み直すとカムシャフトの回転やタペットも正常で、隠れていたもうひとつの原因もこれだったのかと確信が持てた。
連日バラして組み直す中で正常→異常→正常といった具合でチラリと顔を出した不具合。
キックギアスピンドルは対策品が機能していたが、本来なら先にやるべき原因の特定にまではいたらなかったので、ストック部品をかき集めてメンテナンスして別の腰下で組み上げた。
クランクケースLR、トランスミッション、キックギアスピンドル、クランクは別物。
強化品のオイルポンプに合わせたオイルライン拡大もしてある。
今回のトラブルに関係の無かったクラッチユニット、オイルポンプ、クランクギア、シフトシャフトなどは移植とした。
組み上げると火を入れる前からエンジンに対する自信が感じられるが、まだわからない。
ここまで苦労すると最後まで気が抜けない(笑)
オイルクーラーは洗浄したが問題は無かった。
エキゾーストと燃料タンクを組み付け、バイクに跨がる。
キーをオンにしてピストン上死点から一気にキックを踏み下ろす!!
5回ほどで燃料が行き、初爆のポッスンという感触がきた。
よし、次でエンジンがかかる!
もう一度キックを戻してから強く踏み抜くと軽快で正常なメカニカルノイズと共にエンジンが目覚めた!
安定しているエンジン。
軽くじんわりとアクセルを2~3回スナップさせてみると滑らかに力強く回転数が上がる。
いつものきちんと組まれたエンジンの音のそれになった。
かつてCB50改時代に数十回、エイプになって10回近く組み直してきたホンダ縦型だが、今日は久しぶりにガッツポーズ(笑)
気が緩んでドッと疲れがきましたが、やり遂げた達成感と喜びで一杯。
原因特定に至らなかった部分は後日調べるとしても新たな深みを味わった数日だった。
明日はラスト作業の予定。
左ハンドルスイッチ移植と基本的な点検整備。
そして、待ちに待った実走テストとキャブレターセットアップ確認。
洗車が済んだら慣らし走行でお返し。
よし!汚名返上なったかな?
まだまだ勉強だな~(^-^;
●追記
最初のエンジン組み上げ時に入れたオイルは細かいメタルスラッジが混入した為、新品オイルに交換。
勿論、ヘッドガスケットも新品にしてあります。
ついに四日目になってしまったエイプエンジンNSR。
再度、エンジン分解。
キックギアスピンドルの対策品は問題なく稼働していた。
ケース干渉が狙い通りに避けられているかどうかの効果はメタルスラッジの発生が止まった事で分かる。
干渉で生じていた反響音も同時に止まっていた。
が、昨日の最後にエンジンに火を入れてみたところ、まだ僅かに別の音が確認できた。
大きな異音に紛れていたのが聞き取れるようになったという事のようだ。
動いてはいるが何らかの抵抗があるようなアイドリングからのエンジン停止と同時に聞こえる小さな異音に正常なエンジンとの差異を感じる。
動く事に抵抗が加わっているような症状は最初からあったが、これもどこが原因なのかは見つけられずにいた。
同じエンジンを何日もバラしては組み立てるなど普通プロならあり得ない、あってはならない事。
今は元プロでプライベートとはいえ、引き受けた責任がある。
その自分の中の意地とプライドが連日の作業を支えていた。
日を置かず作業していた事が解決の道筋を与えてくれた。
シリンダーヘッドを組むとバルブとロッカーアームのアジャスター間でタペット調整を必ず毎回見ていた。
調整しなくともアジャスターを緩めずにしておけば、カムシャフトホルダーをそのまま乗せて組むだけでもタペット調整は分解前のクリアランスに近い数値になるのが普通だが、一度だけ何故か数ミリという単位になった。
シリンダーとシリンダーヘッドを貫通するスタッドボルトを20ニュートンという規定トルクで締め付けたあとは、一度タペットのアジャスターを緩ませカムシャフトが抵抗なく回るかの手動確認もしていたから、仮にガタツキや絞めすぎによる引きずりがあれば異常を見つけられたはずだった。
特に異常はなくスムーズにカムシャフトは回転したのを見た後にタペット調整したにもかかわらず、分解していないアジャスターのタペット調整がミリ単位で変わるなど有り得ないはずで記憶に強く残っていた。
純正カムシャフトならタペット調整の数値は通常サービスマニュアル記載の0.05。
今回のエンジンはヨシムラST-1カムシャフトなので0.1をシックネスゲージで。
そう、5/100ミリや1/10ミリが1.5ミリになど普通はならない。
今日もそのようにカムシャフトホルダーを載せ、4つのナットを絞めると何故か今度はカムシャフトがシリンダーヘッドとカムシャフトホルダーに挟まれて動かない。
少しずつ角度法で対角均等に緩めていくと固定されてしまったカムシャフトが開放されたのは、なんとスタッドボルトのナットが完全に緩んだあたりになった為、カムシャフトホルダーに異常があると判明した。
どんな理屈でタペット調整が狂ったのかは考えてみたが分からない。
しかし、予備部品のカムシャフトホルダーに交換して組み付けてみると大きな異常は無かったがバリが原因の引きずりがあった。
そこで正常なカムシャフトホルダーをST-1のカム山に合わせ、クリアランスを設ける為の削り加工を施した。
ついでにオイルライン通路自体も整えて供給口も加工、バリ取りの処理を追加した。
改めて組み直すとカムシャフトの回転やタペットも正常で、隠れていたもうひとつの原因もこれだったのかと確信が持てた。
連日バラして組み直す中で正常→異常→正常といった具合でチラリと顔を出した不具合。
キックギアスピンドルは対策品が機能していたが、本来なら先にやるべき原因の特定にまではいたらなかったので、ストック部品をかき集めてメンテナンスして別の腰下で組み上げた。
クランクケースLR、トランスミッション、キックギアスピンドル、クランクは別物。
強化品のオイルポンプに合わせたオイルライン拡大もしてある。
今回のトラブルに関係の無かったクラッチユニット、オイルポンプ、クランクギア、シフトシャフトなどは移植とした。
組み上げると火を入れる前からエンジンに対する自信が感じられるが、まだわからない。
ここまで苦労すると最後まで気が抜けない(笑)
オイルクーラーは洗浄したが問題は無かった。
エキゾーストと燃料タンクを組み付け、バイクに跨がる。
キーをオンにしてピストン上死点から一気にキックを踏み下ろす!!
5回ほどで燃料が行き、初爆のポッスンという感触がきた。
よし、次でエンジンがかかる!
もう一度キックを戻してから強く踏み抜くと軽快で正常なメカニカルノイズと共にエンジンが目覚めた!
安定しているエンジン。
軽くじんわりとアクセルを2~3回スナップさせてみると滑らかに力強く回転数が上がる。
いつものきちんと組まれたエンジンの音のそれになった。
かつてCB50改時代に数十回、エイプになって10回近く組み直してきたホンダ縦型だが、今日は久しぶりにガッツポーズ(笑)
気が緩んでドッと疲れがきましたが、やり遂げた達成感と喜びで一杯。
原因特定に至らなかった部分は後日調べるとしても新たな深みを味わった数日だった。
明日はラスト作業の予定。
左ハンドルスイッチ移植と基本的な点検整備。
そして、待ちに待った実走テストとキャブレターセットアップ確認。
洗車が済んだら慣らし走行でお返し。
よし!汚名返上なったかな?
まだまだ勉強だな~(^-^;
●追記
最初のエンジン組み上げ時に入れたオイルは細かいメタルスラッジが混入した為、新品オイルに交換。
勿論、ヘッドガスケットも新品にしてあります。
神様は乗り越えられる試練しか与えないと某ドラマで言ってましたね。
そういう事なんでしょうか。
結果から書くとダメダメです。
エンジン割り三日目も終了(え
キックギアスピンドルは再びクランクケースを開けて取り出し、ストックしてあったキックギアスピンドルAssyと比較してみましたが、部品点数や取り付け位置、動作にいたるまでまったく変わった点もなく困惑。
エイプエンジンの構造の中で組み付け時にポンチマーク合わせ確認があるのは、このキックギアスピンドルだけなのですが、これも正常。
エンジン内部で動力伝達を担っているのは大まかに3つのシャフト。
クランク軸、トランスミッションのメインシャフト、カウンターシャフト。
キックギアスピンドルはカウンターシャフトと連結しているので、次にそれも疑う。
しかし、異常はみつからない。
カウンターシャフトにはトランスミッションのギアが乗っているが、その両端にはそれぞれ穴内径が違うワッシャーが一枚づつ入る。
入れ忘れや違う物が入っていたりもない。
つまり、クランクケース内部でのカウンターシャフトの横方向位置は正常範囲にある。
右にズレているなら、カウンターシャフト上のギアがキックギアスピンドルのギアをケースの右側に押し付けていてもおかしくないが、その要因はみられない。
L側クランクケースに正しくメイン、カウンター、キックギアスピンドルを差し込むとギア上面の高さが合う位置、これも正常だった。
キックギアのストッパープレートにも歪みや削れなどの異常は見られないからますます分からない。
たしかにキックギアスピンドルがR側クランクケースの内側に当たってはいるが、それほどえぐれている訳でも無いため、毎回出てくるメタルスラッジ量とは一致しない事から他にも何らかの原因が疑わしくなってきた。
もとよりブローしたエンジンの再生であるから、さらに掘り下げた推論で原因の特定に当たらないといけないだろうという話でまとまった。
クランク軸とコンロッド、オイルクーラーコアもブローエンジンからの移植。
クランクのクリアランスはサービスマニュアルにある使用可能範囲に収まっている為、クリーニング後そのまま使用となった物。
純正品なのでスラッジ遠心分離の機構に貯まったメタルが流出?
一応は最初の組み直しの時点で、クランク遠心分離分解まではしていないものの簡単な方法ではあったがクリーニングは実施していた。
が、それでは足らないくらいにメタルスラッジが入り込んでいて出てしまうのだろうか。
オイルクーラーに流れたメタルが戻って来てるのか?
じつは当初そこまで想像して組んでいなかった。
そこは素直に反省なのだが、ブローした状況や程度はあまり詳しく聞いておらず、単に焼き付けた程度と思っていたため、少し軽く考えてしまっていたのかもしれない。
明日はオイルクーラーコア内部の洗浄もする。
バラした部品やケース、シリンダーやヘッドの全てのどこにも激しく削れた部分が無い事、エンジンの部品点数と組み付け位置に問題が見当たらない事から決定的な原因が見つからない。
明日も引き続きエンジン割り。
同じエンジンを四日連続で割って組み上げるのは、さすがに初めてです(笑)
今日はこれも初めてですが、キックギアスピンドルの遊星ギアのケース当たり面を厚み0.7mm×幅10mmに渡り削った対策品を作り、入れてみました。
音は変わりましたが、どうも根本的な解決にはならなかったので、まだ何か気づけていない領域があるのかもしれません。
さすがに疲れてきたし、オーナーもお待ちなので最後はストック品のクランクケースとミッション、キックギアスピンドルに交換組みで逃避するかも(笑)
エンジン組みの精度は変わりませんが、手の速さがツナギを着てショップで働いていた頃に近くなってきたのか画像3の状態からエンジン下ろし全バラまで約一時間(笑)
神様、問題が難しすぎるよ(-_-;)
そういえば、かつてショップで働いていた頃にも一週間かかりきりで直せないバイクが一台だけありました。
スズキRG-Γ125。
社長からはまだ直らないかと催促され、同僚からは手が回らない分の修理を『貸しな(笑)』と煽られ・・・
結局、修理が詰まってしまいスズキのディーラーに持ち込む屈辱を味わった悪夢(-_-;)
最後はディーラーから帰ってきたバイクも全く直ってなく同じ症状が出たままで、ディーラーの返答は『直ってます。こういうバイクです(滝汗』というオチで、後ろ向きでガッツポーズでしたが。
今回は迷宮入りにはさせません(笑)
う~ん、問題点がひとつじゃないような気がしてきた。
ああ、そろそろ自分のエイプさん触りたいっ!
次を作りたい病です(笑)
そういう事なんでしょうか。
結果から書くとダメダメです。
エンジン割り三日目も終了(え
キックギアスピンドルは再びクランクケースを開けて取り出し、ストックしてあったキックギアスピンドルAssyと比較してみましたが、部品点数や取り付け位置、動作にいたるまでまったく変わった点もなく困惑。
エイプエンジンの構造の中で組み付け時にポンチマーク合わせ確認があるのは、このキックギアスピンドルだけなのですが、これも正常。
エンジン内部で動力伝達を担っているのは大まかに3つのシャフト。
クランク軸、トランスミッションのメインシャフト、カウンターシャフト。
キックギアスピンドルはカウンターシャフトと連結しているので、次にそれも疑う。
しかし、異常はみつからない。
カウンターシャフトにはトランスミッションのギアが乗っているが、その両端にはそれぞれ穴内径が違うワッシャーが一枚づつ入る。
入れ忘れや違う物が入っていたりもない。
つまり、クランクケース内部でのカウンターシャフトの横方向位置は正常範囲にある。
右にズレているなら、カウンターシャフト上のギアがキックギアスピンドルのギアをケースの右側に押し付けていてもおかしくないが、その要因はみられない。
L側クランクケースに正しくメイン、カウンター、キックギアスピンドルを差し込むとギア上面の高さが合う位置、これも正常だった。
キックギアのストッパープレートにも歪みや削れなどの異常は見られないからますます分からない。
たしかにキックギアスピンドルがR側クランクケースの内側に当たってはいるが、それほどえぐれている訳でも無いため、毎回出てくるメタルスラッジ量とは一致しない事から他にも何らかの原因が疑わしくなってきた。
もとよりブローしたエンジンの再生であるから、さらに掘り下げた推論で原因の特定に当たらないといけないだろうという話でまとまった。
クランク軸とコンロッド、オイルクーラーコアもブローエンジンからの移植。
クランクのクリアランスはサービスマニュアルにある使用可能範囲に収まっている為、クリーニング後そのまま使用となった物。
純正品なのでスラッジ遠心分離の機構に貯まったメタルが流出?
一応は最初の組み直しの時点で、クランク遠心分離分解まではしていないものの簡単な方法ではあったがクリーニングは実施していた。
が、それでは足らないくらいにメタルスラッジが入り込んでいて出てしまうのだろうか。
オイルクーラーに流れたメタルが戻って来てるのか?
じつは当初そこまで想像して組んでいなかった。
そこは素直に反省なのだが、ブローした状況や程度はあまり詳しく聞いておらず、単に焼き付けた程度と思っていたため、少し軽く考えてしまっていたのかもしれない。
明日はオイルクーラーコア内部の洗浄もする。
バラした部品やケース、シリンダーやヘッドの全てのどこにも激しく削れた部分が無い事、エンジンの部品点数と組み付け位置に問題が見当たらない事から決定的な原因が見つからない。
明日も引き続きエンジン割り。
同じエンジンを四日連続で割って組み上げるのは、さすがに初めてです(笑)
今日はこれも初めてですが、キックギアスピンドルの遊星ギアのケース当たり面を厚み0.7mm×幅10mmに渡り削った対策品を作り、入れてみました。
音は変わりましたが、どうも根本的な解決にはならなかったので、まだ何か気づけていない領域があるのかもしれません。
さすがに疲れてきたし、オーナーもお待ちなので最後はストック品のクランクケースとミッション、キックギアスピンドルに交換組みで逃避するかも(笑)
エンジン組みの精度は変わりませんが、手の速さがツナギを着てショップで働いていた頃に近くなってきたのか画像3の状態からエンジン下ろし全バラまで約一時間(笑)
神様、問題が難しすぎるよ(-_-;)
そういえば、かつてショップで働いていた頃にも一週間かかりきりで直せないバイクが一台だけありました。
スズキRG-Γ125。
社長からはまだ直らないかと催促され、同僚からは手が回らない分の修理を『貸しな(笑)』と煽られ・・・
結局、修理が詰まってしまいスズキのディーラーに持ち込む屈辱を味わった悪夢(-_-;)
最後はディーラーから帰ってきたバイクも全く直ってなく同じ症状が出たままで、ディーラーの返答は『直ってます。こういうバイクです(滝汗』というオチで、後ろ向きでガッツポーズでしたが。
今回は迷宮入りにはさせません(笑)
う~ん、問題点がひとつじゃないような気がしてきた。
ああ、そろそろ自分のエイプさん触りたいっ!
次を作りたい病です(笑)
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