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4miniエイプのDIYカスタムと5匹の愛猫ブログ        『いらん物を作るライダー』猫まみれの日々。
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まずは今日の毛玉(笑)

ついに四日目になってしまったエイプエンジンNSR。

再度、エンジン分解。
キックギアスピンドルの対策品は問題なく稼働していた。

ケース干渉が狙い通りに避けられているかどうかの効果はメタルスラッジの発生が止まった事で分かる。

干渉で生じていた反響音も同時に止まっていた。

が、昨日の最後にエンジンに火を入れてみたところ、まだ僅かに別の音が確認できた。
大きな異音に紛れていたのが聞き取れるようになったという事のようだ。

動いてはいるが何らかの抵抗があるようなアイドリングからのエンジン停止と同時に聞こえる小さな異音に正常なエンジンとの差異を感じる。

動く事に抵抗が加わっているような症状は最初からあったが、これもどこが原因なのかは見つけられずにいた。

同じエンジンを何日もバラしては組み立てるなど普通プロならあり得ない、あってはならない事。

今は元プロでプライベートとはいえ、引き受けた責任がある。
その自分の中の意地とプライドが連日の作業を支えていた。
日を置かず作業していた事が解決の道筋を与えてくれた。

シリンダーヘッドを組むとバルブとロッカーアームのアジャスター間でタペット調整を必ず毎回見ていた。

調整しなくともアジャスターを緩めずにしておけば、カムシャフトホルダーをそのまま乗せて組むだけでもタペット調整は分解前のクリアランスに近い数値になるのが普通だが、一度だけ何故か数ミリという単位になった。

シリンダーとシリンダーヘッドを貫通するスタッドボルトを20ニュートンという規定トルクで締め付けたあとは、一度タペットのアジャスターを緩ませカムシャフトが抵抗なく回るかの手動確認もしていたから、仮にガタツキや絞めすぎによる引きずりがあれば異常を見つけられたはずだった。

特に異常はなくスムーズにカムシャフトは回転したのを見た後にタペット調整したにもかかわらず、分解していないアジャスターのタペット調整がミリ単位で変わるなど有り得ないはずで記憶に強く残っていた。

純正カムシャフトならタペット調整の数値は通常サービスマニュアル記載の0.05。
今回のエンジンはヨシムラST-1カムシャフトなので0.1をシックネスゲージで。

そう、5/100ミリや1/10ミリが1.5ミリになど普通はならない。

今日もそのようにカムシャフトホルダーを載せ、4つのナットを絞めると何故か今度はカムシャフトがシリンダーヘッドとカムシャフトホルダーに挟まれて動かない。

少しずつ角度法で対角均等に緩めていくと固定されてしまったカムシャフトが開放されたのは、なんとスタッドボルトのナットが完全に緩んだあたりになった為、カムシャフトホルダーに異常があると判明した。

どんな理屈でタペット調整が狂ったのかは考えてみたが分からない。
しかし、予備部品のカムシャフトホルダーに交換して組み付けてみると大きな異常は無かったがバリが原因の引きずりがあった。

そこで正常なカムシャフトホルダーをST-1のカム山に合わせ、クリアランスを設ける為の削り加工を施した。
ついでにオイルライン通路自体も整えて供給口も加工、バリ取りの処理を追加した。

改めて組み直すとカムシャフトの回転やタペットも正常で、隠れていたもうひとつの原因もこれだったのかと確信が持てた。

連日バラして組み直す中で正常→異常→正常といった具合でチラリと顔を出した不具合。


キックギアスピンドルは対策品が機能していたが、本来なら先にやるべき原因の特定にまではいたらなかったので、ストック部品をかき集めてメンテナンスして別の腰下で組み上げた。

クランクケースLR、トランスミッション、キックギアスピンドル、クランクは別物。

強化品のオイルポンプに合わせたオイルライン拡大もしてある。

今回のトラブルに関係の無かったクラッチユニット、オイルポンプ、クランクギア、シフトシャフトなどは移植とした。

組み上げると火を入れる前からエンジンに対する自信が感じられるが、まだわからない。
ここまで苦労すると最後まで気が抜けない(笑)

オイルクーラーは洗浄したが問題は無かった。
エキゾーストと燃料タンクを組み付け、バイクに跨がる。

キーをオンにしてピストン上死点から一気にキックを踏み下ろす!!

5回ほどで燃料が行き、初爆のポッスンという感触がきた。
よし、次でエンジンがかかる!
もう一度キックを戻してから強く踏み抜くと軽快で正常なメカニカルノイズと共にエンジンが目覚めた!

安定しているエンジン。
軽くじんわりとアクセルを2~3回スナップさせてみると滑らかに力強く回転数が上がる。
いつものきちんと組まれたエンジンの音のそれになった。

かつてCB50改時代に数十回、エイプになって10回近く組み直してきたホンダ縦型だが、今日は久しぶりにガッツポーズ(笑)

気が緩んでドッと疲れがきましたが、やり遂げた達成感と喜びで一杯。
原因特定に至らなかった部分は後日調べるとしても新たな深みを味わった数日だった。

明日はラスト作業の予定。
左ハンドルスイッチ移植と基本的な点検整備。

そして、待ちに待った実走テストとキャブレターセットアップ確認。

洗車が済んだら慣らし走行でお返し。

よし!汚名返上なったかな?
まだまだ勉強だな~(^-^;



●追記
最初のエンジン組み上げ時に入れたオイルは細かいメタルスラッジが混入した為、新品オイルに交換。
勿論、ヘッドガスケットも新品にしてあります。
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