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4miniエイプのDIYカスタムと5匹の愛猫ブログ        『いらん物を作るライダー』猫まみれの日々。
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様々な予想不可能なトラブルを抱えたエンジンでしたが、全ての部品が揃ったと連絡を貰ったのが土曜日。

何週にも渡って部品を集めては組んだ最終日となる予定の日曜日がやってきました。


オークションで友人が落としてきた腰上部品。
純正50用ヘッド、謎のロッカーアーム、謎のインマニ、新古品(といってもほぼ新品)クリッピングポイント製80ccシリンダー&ピストン&ハイカムのセット。
謎の~以外の部品は全て使う。
他に、キタコ製軽量ロッカーアーム、キタコ製強化カムチェーン、キタコ製強化バルブスプリング等々。



バルブ外して各ポート清掃。
ガイド、バルブシール点検。
バルブ摺り合わせでスリスリポン。
強化バルブスプリングにチタンリテーナー入れてコッターはめます。
コツンと軽く叩いて座りを落ち着かせたらプラグを付けてヘッドを逆さまにしたら、燃焼室にガソリンを並々と入れてバルブの密閉テスト。
特に問題はないようなのでここまではOK。



ヘッドが組み上がったのでハイカムを乗せて記念撮影。



ベースガスケットを入れてシリンダーにカムチェーンテンショナーを装着。
コンロッドにピストンを乗せてサークリップを入れたら、ピストンリング位置を合わせてシリンダー挿入。
ヘッドを乗せる準備完了です!!




次はヘッドを乗せちゃいます。
ベースとシリンダーヘッド間には新品のノックピンを入れました。
フライホイール位置をタイミングTに合わせてからカムシャフトを山下に向けてジャーナルに乗せたら、ロッカーアームが装着されたブリッジを入れて規定トルクで締めます。
ロッカーアームのタペットアジャスターはまだ付けていないので、カムシャフトの回りを手回しで確認、いい感じです。
カムスプロケットのポンチマーク位置を確かめながらカムチェーンをかけたらカムシャフトにボルト止め。
フリーにしておいたカムチェーンテンショナーのロックボルトを決めてテンショナーの張りをチェーンラインを見ながら固定。
最後にタペットアジャスターを付けて規定クリアランス0.05mmをシックネスゲージで図って完了です!!



磨いておいたヘッドカバーを装着してエンジン完成!!



エンジンを車体に戻す前にインマニをヘッドに仮付けしたら、アララ!?
ポート形状が合ってない事が判明。
急遽、電動リューターでインマニを削る。
それに合わせて前後ガスケットも汎用ガスケットから切り出して作成。
適度にペーパーの摺りあとを残した状態で完成。結構、時間をかけました。



ニコイチにしたクランクケースの汚れ具合が違いツートンカラーになってしまったので、磨いたり色々やってようやく完成!!

エンジンを車体に返してマウントを通す。
腰上の組み込みは問題ないので車体に載せてからキックペダルで、少しずつ手押しの送りクランキング。
ん!いい圧縮。

エンジン内部が数回と回ったところで問題なし。
電装系統、燃料系統、排気系統、ドライブチェーン、キャブ、プラグ、オイル量などをチェックしてサイドカバー、シートを装着!!



ふぃ~、やっと組み上がった。

残るは火を入れるのみ。キックペダルに足を乗せ静かに数回クランキング。
キーをオンにして圧縮上死点出し。一度キックペダルから足を離して踏み直します。
いよいよです。
問題がなければ、次にキックペダルを踏み抜いた時にはエンジンがかかるはずです。

ハンドルをしっかり持って踏み抜くだけですが、何度エンジンを組んでもドキドキします。
キックペダルを踏むと同時に念じます。
『目覚めろっ!!』
ガシュコッ!! ドルッ!!

『もう一丁!!どうだ!』
ガシュコッ!!

ドルッドルルルン!!

ド・ド・ド・ド・ド…

綺麗なアイドリグ運転が続いています!
エンジン組み上げ成功です。
やった~、この瞬間は何度味わっても最高ですね。

おっと、でもまだ終わってないのです。
最後の大事な確認。
エンジンオイルがちゃんとヘッドに上がって来てるか調べないと走り出した途端に焼き付きなんて天国から地獄になってしまいます。
心臓手術後に血圧を調べるようなもの。


ボルトを緩めるとオイルが溢れてくるチェックを急いで見てみます。
暫くは組み付け時に塗ったり入れたりしたオイルが潤滑してくれていますが、オイルが上がって来ないままだと高価な部品は駄目になってしまうので緊張が走ります。

あれ?オイル上がって来ないね!?

え?(不安顔の友人)

一度エンジンを止める。
外すボルト。
真っ暗な穴ひとつ。
何も出てこない。

再度エンジンスタート。
滲むくらいは来てるようたが明らかに少ない。

さらにボルトを緩めた瞬間だった。
ゴップゴップゴップゴップゴップゴップゴップゴップゴップゴップゴップゴップ…ボタタタタッ!!

慌てて垂れたオイルを拭く。
あーびっくりした…
そんなドジはまあご愛嬌ってコトで(笑)


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友人が買ったエイプを総合的に考えてみた。

車体は若い。
痛みは少なく、状態はかなり良いと思う。
特に問題は無い。

エンジンはシリンダーに値段の安いシフトアップ製をチョイス。
前の持ち主はメンテナンスの基礎知識が皆無の恐れ有りと思われた。
マニホールドの場所違い部品といい、入れるべきシールを確認していない点から見て全くの素人か、物凄くいい加減かのどちらかでしかない。
そのような人に、簡単な構造だとはいえエンジン内部を手に触れて元に戻せたとは考えにくい。
どちらにせよ、一度分解された形跡がある部分には厳重なチェックと組み直しが必要そうだ。

わからないなりにはオイル交換などはしていたようだ。
エンジンブロックは使えないがそれさえ変えてしまえば中身は大変状態の良い物だと言えた。


友人は次の週内に別のEgを部品取りとして用意していた。
こちらは全くいじってある形跡は無いが、最低限のメンテナンスもされていなかった。
元のエンジンのヘッドと右クランクケースが使える状態ではなかった為、新たに購入したものだったがヘッドはさらに酷いものだった。

その反面、腰下にはダメージが降りてないようでクランクやミッションは簡単に見たクリアランスでも使用可能範囲。
とりあえず、クランクケースを割るなら、この時にしか出来ない事はついでにやってしまおうという話になった。
エンジン全体のチューニングメニューは大筋で決まっているので、それに必要になる部品は用意して貰った。


二台目のエンジンからオイルドレンが生きている右クランクケースを外し洗浄したところ。


供給量と値段のつりあいが良かったシフトアップ製オイルポンプ強化キットをチョイス。
強化オイルポンプ装着に合わせてオリフィスを2ミリに拡大加工。


元のエンジンを使う左側のクランクケースはウィークポイントになる各オイルシールも交換した。これで後々、滲んだり漏れてきたりする心配はない。




組み上がったエンジンの腰下。
直後、ケースカバーを取り付けたあと大事な部品を2つ入れ忘れた(笑)
画像を見て何が足りないか分かった人は、『歩くサービスマニュアルさん』ですね。

キタコ製の強化カムチェーンもクランクに通してある。
クラッチは50純正の三枚ユニットだが、クラッチ板が良い状態なので、スプリングのみ強化品だ。

予定では日曜日には腰上の組み込み。
キタコの軽量ロッカーアームや軽量リテーナー、強化バルブスプリング、ハイカムと、バルブ以外は純正ヘッド対応品ながら、良質な部品達が用意されている。

次に来る腰上部品こそ良品であるのを祈りたい(笑)


先日、友人そまゴンが買った中古エイプの腰上(エンジンの上半分)を分解して組み直したが、エンジンに火を入れるとマフラーから白い煙が…


どうも話を聞いてみると水蒸気ではなくオイルが燃焼している様子。
エンジン分解する前にもそんな話はあったが少し出ては消えるようだったし寒 い日だったので、セッティングもほぼ決まっていたので完全燃焼なら水蒸気だろうという判断だった。

しかし、症状は悪化しハッキリとした。

腰上を見て組んだ時点では、バルブ廻りに故障や酷い摩耗はなくオイル下がりはしていないと判断。
悪化の進行速度やオイル燃焼の白煙量からオイル上がりと推測。

オイル量の異常か、シリンダーに傷、ピストンリングの摩耗か破損、原因は限定的だ。

エンジンオイル量の点検は簡単で、車などでもガソリンスタンドのCMで見かけるようにチェック棒(名前知らないけど(笑)を引き抜いて見るだけ。


だがバイクでは見落としがちな事がある。


それはサイドスタンドなどで車体を傾けたままで見てしまい、垂直に立てない 事だ。
エンジンにオイル量点検窓がある場合もチェック棒に付いた油面で見る場合もそれは共通だ。


前回エンジン分解点検をした中で、前オーナーが基本的な整備知識を持ち合わせていない様子が車体のあちこちに見てとれたので、これは有り得ると思った。

友人も発送前に前の持ち主がオイル交換をしたと聞き、信用してしまっていたという。

持ち主でもある友人にオイル量点検を改めてするようにアドバイス。
すると案の定、規定の1.5倍量のオイルが入っていた事が判明。

故障や摩耗ではない簡単なトラブル原因にホッと安堵した2人だったが、トラブルは続いた。
これは序章に過ぎなかった。


1.5倍量といえば、このエンジンの傾け点検で入れてしまうオイル量と一致する為、余分を抜こうとした友人。

次に現れたトラブルにギョッとなった。
仕事中の私に突然、
『エンジン終わった…』と一言だけのメールが。

オイルを正常量にしてやれば治ると思っていた私には何が何だかわからない。
また、仕事の合間に聞いてみるとオイル交換時に外すドレンボルトがおかしいとの事。

まず、シールの役目をするアルミワッシャーが入っていない。
さらにとんでもない力で締め付けていた。
固く引きずる重さで回るボルトを抜くとエンジンブロック側のネジ山がボロボロと付いてきた。

再度、ドレンボルトを穴に入れて回してみると少しも引っかからない。
締・ま・ら・な・い

なんと本当にエンジンブロックが終了… 落胆の色を隠せない友人。
これを生きたエンジンにするには、修理用のコイルを入れネジ山を作り出すか、エンジンブロックを交換してしまうかだが、どちらにせよエンジン全分解だ。


スッポスポです。
あーあ、もう本当にただの穴になってるよ。
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